sisosuseのブログ

日々感じたことを思い思いに書いていくブログです。

今を生きる─ミニマリストについて2─

前回の記事でミニマリストについて思うことを書いてみましたが、どうやら無知を晒してしまったようです。その後調べてみると、どうやら2013年ごろから日本で注目されている模様。そしてブームは過ぎ去ったとか、、。と言っても今でもネット記事でよく見かけますし、それ関連の本もちょくちょく出版されているようです。

 

もう一つ、決定的な勘違いをしていました。minimalist's microcosm という方の記事を引用します。ミニマリストになって何がしたいのかという質問に対して、このように答えています。

 

目的はありません。ただ、今この瞬間を、心地よく生きたいと思っています。そのためには、モノを捨てることも厭いません。

 

前回、最小限のもので暮らすというが、何にとって最小限なのかが難しいということを書きました。その時は将来のことを据えた上での「最小限」を前提としていて、未来を知ることはできないことから「最小限」の規定は困難だとも言いました。しかし違ったのです。自分は根本から間違っていました。ミニマリストは今を生きているのです。将来ではなくこの瞬間を。

 

今を心地よく生きたいから、ものを捨てるということです。将来を見越して多様な可能性を確保しておこうなどとは最初から考えていないのです。この瞬間を楽しく生きていければいいのですから。今を生きる人にとってモノは足枷でしかありません。将来のためにとっておく、そのためにコストを支払うというのは、今を楽しむためには不要であり、デメリットの方が大きい(蓄財自体が楽しみと考えるミニマリストは別ですが)。保険に入る金があるのならランチを贅沢にし、家を借りる金があるのなら旅に出て一期一会を楽しむ。服を管理する暇があるならその分眠り、定職について将来の安心感を得るのではなくパートで働いて趣味に時間を割く。未来にとらわれない生き方、それがミニマリズムという訳です。

 

ともすれば私たちは将来を案じて節約したり、もしもの時にも対応できるように備えたりしてしまいます。変化の激しい時代、それも平均寿命が伸びてより長く生きられるようになって、なおさら老後が心配になってきます。そんな中にあって、人間死ぬ時は死ぬものだとでもいうように、飄々と人生を謳歌する。

 

ミニマリズムという考えは「どのように生きるべきか」という人生論の一つということですね。それは独自の死生観を含む、ある意味で宗教的な主張だと言えそうです。

 

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